事例の背景
H.S様は「相続登記は3年以内に済ませなければならない」という話を耳にし、不安を感じてご自身で調べ始めました。ところが、相続登記の手順は複雑で、戸籍や権利証、評価証明など多くの書類が必要になることがわかり、途中で手が止まってしまいました。さらに、ご自宅に不動産の権利証も残っておらず、「そもそもどのように不動産の所在を確認すればよいのか」という基本的なところから困ってしまったそうです。
「これ以上ひとりで進めるのは難しい」と感じられ、専門家に相談することを決められました。
当事務所からのご提案
ご相談いただいた時点で、まず最初の課題は「不動産の所在を特定すること」でした。権利証がない場合でも、役所で名寄帳や固定資産評価証明書を取得すれば所有不動産を確認できます。そこで、まずは役所調査を進め、不動産の情報を整理することからスタートしました。
次に、相続登記には相続人を確定させるための戸籍一式が必要です。お父様の出生から死亡までの戸籍、相続人であるご家族の戸籍を順に収集し、相続関係を明らかにしました。これらを整理することで、法務局に提出できる登記申請書類を整えることが可能になります。
H.S様のご希望は「できるだけ早く登記を終わらせたい」というものでしたので、必要な手続きを優先順位をつけて効率的に進めました。役所での調査と戸籍収集を並行して行い、書類が揃った段階で速やかに登記申請を行いました。その結果、約2か月で相続登記を無事に完了することができました。
さらに、H.S様は「不動産を今後利用する予定がないので手放したい」とのご希望をお持ちでした。そこで、当事務所が提携している不動産会社をご紹介しました。相続登記が済んだ直後から売却活動に入ることができ、結果として3か月以内に売買契約が成立しました。
今回のケースのポイントは、
- 権利証や必要書類がなくても、役所調査を行うことで解決できること
- 相続登記と不動産売却を一連の流れでサポートすることで、お客様の負担が軽くなること
でした。多くの方が「権利証がないと手続きできないのでは」と思い込んでしまいがちですが、実際には解決方法があります。大切なのは、状況を整理し、必要な書類をひとつずつ確実に揃えていくことです。
お客様の声
「相続登記は自分でできるのかと思って調べてみたのですが、正直まったくわかりませんでした。権利証も見つからず、不安ばかりが募っていましたが、先生に相談して本当に良かったです。相続登記が終わっただけでなく、不動産の売却まで一緒に進めてもらえたので、とても安心できました。自分ひとりでは数年かかっても終わらなかったと思います。スムーズに解決できて、肩の荷がおりました。」