事例の背景
A.H様は、長年連れ添った奥様を亡くされ、葬儀や預貯金の手続きを終えた後、銀行から「不動産の名義変更も必要です」と案内を受けました。
最初は行政書士に相談し、預貯金や遺産整理などの一部を依頼していましたが、不動産の登記は司法書士の資格が必要であることが判明。行政書士の先生から当事務所を紹介され、正式にご依頼いただきました。
奥様名義の自宅は札幌市内にありましたが、相続人であるお子様2人は東京都と旭川市に在住。全員が集まって書類に署名押印することが難しく、手続きが進まない状況が続いていました。
「行政書士の先生が信頼している司法書士なら安心できる」とのお気持ちから、当事務所への依頼を決断されたとのことです。
当事務所からのご提案
行政書士がすでに対応していた部分を活かしつつ、登記申請を確実に完了させるため、次のようなステップでサポートを行いました。
1. 書類の精査と登記要件の確認
まず、行政書士が収集・作成した戸籍、除籍謄本、相続関係説明図、遺産分割協議書を精査。
司法書士の立場から登記申請に必要な要件を確認し、不備や不足書類を整理しました。これにより、修正作業を最小限に抑えつつ、登記へスムーズに移行できる体制を整えました。
2. 遠方の相続人への郵送・オンライン対応
相続人であるお子様方が東京都と旭川市に在住していたため、郵送とオンライン面談を併用し、全員が集まらなくても手続きできる仕組みを構築。
署名・押印書類の送付、確認、返送までを当事務所で一元管理し、A.H様が煩雑なやり取りに追われることがないようにしました。
3. 遺産分割協議書の法的確認と整備
行政書士が作成した遺産分割協議書について、司法書士が登記実務の観点から内容を確認。
表現や署名形式など、法務局での受理に支障がないよう調整し、同時に金融機関での手続きにも利用できるよう整備しました。
これにより、重複作業を避けつつ、法的にも万全な形で申請できました。
4. 専門家同士の情報共有と連携体制
行政書士との連携を密に取り、進捗状況や登記完了報告も共有。
依頼者が複数の窓口を行き来する必要がなく、一貫したサポートを受けられるよう体制を整えました。
「専門家同士の連携で依頼者の負担を最小限にする」ことを重視し、安心してお任せいただけるよう努めました。
お客様の声
行政書士の先生から紹介を受けたので、最初から安心してお願いできました。
登記の引継ぎもスムーズで、手続きの流れを丁寧に説明してもらえたので、不安を感じることはありませんでした。
札幌にいながら、東京都と旭川にいる子どもたちとも連携して進めてもらい、全員が集まることなく無事に手続きが完了。
オンラインや郵送で柔軟に対応してもらえたのもありがたかったです。
行政書士と司法書士の先生方がしっかり連携してくださったおかげで、重複ややり直しもなくスムーズに終えられました。
専門家同士が連携してくれる安心感を強く感じましたし、信頼できる対応に感謝しています。