事例の背景
H.M様は、15年前に亡くなったお父様名義のままになっていた地方の実家のことが気になりつつ、長年放置せざるを得ない状況でした。しかし、最近の大雪によって所有建物の一部が倒壊。修繕・解体・売却の判断を迫られる中で、「まずは名義を正しく整えなければ何も進められない」と思い立ち、相続登記を進めることを決意されました。
ところが、父の戸籍は転籍や転居を繰り返しており、複数の自治体に点在。
「どこに戸籍請求すればいいのか分からない」
「父と母の相続をどう整理すればいいのか見当がつかない」
という状態に陥り、自力での対応は難しいと判断されました。
相続登記義務化の話題も耳に入り、「放置しておくと困るかもしれない」という不安が重なったことも依頼の決め手に。「遠方の不動産も含めて一括で任せられる専門家にお願いしたい」というご要望で、当事務所へご相談いただきました。
当事務所からのご提案
今回のポイントは、散在する戸籍の整理、二次相続の調整、倒壊被害のある遠方不動産への対応 を一体的に進めることでした。
1. 散在する戸籍の収集と相続関係の明確化
父の出生から死亡までの戸籍、母の戸籍、相談者の現在戸籍を、複数自治体へ郵送請求して収集。
転籍履歴・除籍簿・改製原戸籍を一つずつつなぎ合わせ、相続関係を正確に確定しました。
そのうえで「相続関係説明図」を作成し、誰が相続人で、どのように手続きを進めるかを可視化しました。
2. 遺産分割協議書の作成と署名・押印の調整
相続人は子2名で、双方の合意をスムーズに記録するために遺産分割協議書を作成。
署名・押印の回収まで当事務所が窓口となり、トラブルなく手続きを進めました。
3. 倒壊した建物の情報確認と登記準備
遠方の法務局から登記事項証明書を取り寄せ、建物の所在地・構造・面積・評価を確認。
固定資産評価証明書の取得も併行し、相続登記に必要な情報を整理しました。
4. オンライン申請でスピーディーに登記
登記に必要な書類が揃い次第、オンライン申請を実施。
遠方の不動産でも迅速に名義変更を完了しました。
5. 進捗報告の徹底で不安なく進められる体制
戸籍収集にはどうしても時間がかかるため、進捗を一覧化し、都度状況を報告。
「今どこまで進んでいるのか」が常に把握できるように配慮し、安心して見守っていただけるようにしました。
お客様の声
まさかこんなに古い戸籍まで必要だとは思っていませんでしたし、自分一人で進めるのは到底無理でした。
全部まとめて対応していただき、本当に心強かったです。
全国に散らばっていた戸籍もわかりやすく整理してもらえて、不安が一つひとつ解消されていきました。
建物の倒壊で焦っていましたが、名義変更が終わったことで次の判断に進めるようになり、ほっとしています。
進捗もこまめに知らせてもらえたので、安心してお任せすることができました。ありがとうございました。えたので、とても安心できました。自分ひとりでは数年かかっても終わらなかったと思います。スムーズに解決できて、肩の荷がおりました。」