事例の背景
H.H様は、15年前に亡くなったお父様名義の秋田県の不動産について、相続登記が必要と分かってはいたものの、「遠方のため手続きが大変そう」と感じ、長年手を付けられずにいたそうです。
しかし、相続登記の義務化についてのニュースを耳にし、「放置していると罰則があるかもしれない」と不安が大きくなり、早めの名義変更を決意。
とはいえ、秋田県の不動産に関する書類の集め方、法務局の手続き、戸籍の取得方法など、分からない点が多く、自分たちだけで進めるのは難しい状況でした。
さらに、預貯金が3つの金融機関に分かれており、
「銀行ごとに言うことが違う」
「必要な書類が複雑で把握できない」
といった混乱もあり、相続全体をどう進めるべきか悩んでいたとのことです。
相続人はH.H様とご兄弟の2名のみで話し合い自体は済んでいましたが、「法的に正しい形で手続きを整えたい」との思いから、当事務所へご相談いただきました。
当事務所からのご提案
今回のポイントは、「遠方の不動産と複数の預貯金手続きを一度に整理し、確実に相続を完了させる」という点でした。
1. 秋田の不動産情報を現地に行かず取得
登記事項証明書、固定資産評価証明書をすべて代理取得し、不動産の権利関係・評価額を正確に把握。
ご本人が現地へ足を運ぶ必要は一切ありませんでした。
2. 戸籍の収集と相続関係説明図の作成
お父様の出生から死亡までの戸籍を漏れなく収集し、相続人2名の現在戸籍と併せて整理。
相続関係説明図を作成し、登記・銀行手続きでそのまま使える形にしました。
3. 遺産分割協議書の作成と署名押印の回収
不動産はH.H様が単独で相続、預貯金は兄弟で折半する内容を文書化。
署名押印は郵送でストレスなく回収し、書式不備がないよう丁寧に調整しました。
4. 相続登記と預貯金3行分の手続きを同時進行
相続登記はオンライン申請を活用し、最短で手続きを進行。
預貯金については銀行ごとの書類・必要書式を整理し、依頼者が何度も窓口に行かずに済むよう全体をサポートしました。
5. 進捗状況の可視化と不安の解消
戸籍収集、協議書、押印、登記、銀行対応……
それぞれの工程が終わるたびにこまめに連絡し、「今どこまで進んでいるのか」が常に分かる状態を維持。
遠方案件で不安になりやすい部分を徹底してサポートしました。
お客様の声
秋田にある父名義の不動産をどうすればよいか分からず不安でしたが、札幌からでもすべての手続きを進めてもらえて本当に助かりました。現地に行く必要もなく、書類も一式そろえていただけたので、私たちは確認と署名だけで済み、負担がほとんどありませんでした。
預貯金が複数の銀行に分かれていて混乱していましたが、それぞれの手続きを整理していただき、安心して任せることができました。相続登記の義務化についても丁寧に説明していただき、早めに名義変更を終えられたことで気持ちが軽くなりました。
進行状況を細かく知らせてもらえたおかげで、遠方案件でも不安なく最後まで進められました。戸籍から登記、銀行対応まで全部お願いでき、本当に心強かったです。