事例の背景
N.T様は、ご自身の財産について
「自分が亡くなった後、家族が揉めることだけは避けたい」
という強いお気持ちをお持ちでした。
一方で、法定相続人であるご主人には財産を遺したくないという考えがあり、
「そんな遺言が本当にできるのか」
「無効になったり、後で争いにならないか」
という点に大きな不安を感じていらっしゃいました。
また、不動産については共有にすると将来必ず問題になると考え、
売却して現金で分ける“換価分割”が一番公平という結論に至っていました。
こうした想いを、確実に・法的に有効な形で残したいと考え、
公正証書遺言の作成について当事務所へご相談くださいました。
■当事務所の対応内容
1.初回面談で想いと家族関係を丁寧に整理
「なぜ夫には相続させたくないのか」
「どこまで明確に残したいのか」
を時間をかけてヒアリングし、遺言の方向性を整理。
2.換価分割を前提とした遺言文案の作成
不動産を「誰が管理・売却し、どう分けるのか」が曖昧にならないよう、
公正証書遺言として有効かつ実務的な文言に整備。
3.配偶者を相続させない点の法的チェック
遺留分・表現方法・将来の紛争リスクを考慮し、
トラブルを最小限に抑える構成を検討。
4.必要書類の整理・取得サポート
戸籍、財産資料、評価資料などをリスト化し、
高齢の相談者に負担がかからないよう支援。
5.公証役場との調整・当日サポート
日程調整、証人手配、当日の読み合わせ・署名押印まで立会い。
6.完成後のフォロー説明
遺言の保管方法、将来の相続発生時の流れについても丁寧に説明。
■結果・成果
- 公正証書遺言が無事に完成し、法的に有効な形で意思を明文化
- 不動産は換価分割とする方針が明確に整理
- 預貯金は娘へ承継する内容が確実に残された
- 「夫には相続させない」という意思を法的に整理できた
- 将来の相続手続き・売却手続きの道筋が明確になり、安心感を得られた
■お客様の声
「正直、夫に財産を遺さないなんて言っていいのか、最初はとても迷いました。でも、専門家の方が気持ちを否定せずに聞いてくれて、法律的にどうすればいいかを丁寧に説明してくれたのが心強かったです。
不動産も換価分割という形にしてもらえたので、子どもたちが後で困らないだろうと安心しています。
完成した公正証書遺言を見たときは、本当に肩の荷が下りました。」、肩の荷がおりました。」