事例の背景
K.S様は、ご自身が元気なうちに、将来のことをしっかり決めておきたいという思いをお持ちでした。
日常生活は問題なく送れているものの、「もし認知症などで判断ができなくなったら、家やお金の管理はどうなるのだろう」という不安が、年々大きくなっていたといいます。
お子様は息子様と娘様の2名。
それぞれ信頼はしているものの、
「不動産の管理は息子に任せたい」
「お金の管理は、きちんと数字を見てくれる娘に任せたい」
という、はっきりとしたご本人の考えがありました。
成年後見制度についても調べたものの、「裁判所が関与することへの抵抗感」や「柔軟な財産の使い方ができなくなるのでは」という点が気になり、別の方法を探す中で家族信託を知ります。
自分の意思がきちんと反映され、家族が困らない形で備えたいと考え、専門家への相談を決められました。
当事務所からのご提案
今回のケースでは、ご本人の意思を最大限尊重しつつ、実務上も無理のない信託設計が重要でした。
当事務所では、次の5点を軸にサポートを行いました。
1. 家族構成と財産内容の丁寧なヒアリング
まず、家族関係や信頼関係、財産の内容を丁寧に確認。
「誰に、何を、どこまで任せたいのか」というご本人の意思を明確にしました。
2. 役割分担型の家族信託スキームの設計
不動産管理は息子様、金銭管理は娘様が担当する形で、それぞれの権限と責任を明確に設計。
将来の混乱を防ぐため、できること・できないことを契約書に落とし込みました。
3. 委託者兼受益者とすることで生活の自由を確保
委託者・受益者をともに母とすることで、生活費の使い道や住まいに関する判断は、これまで通りご本人の意思が反映される形としました。
「信託を組んだら自由がなくなる」という不安を解消しました。
4. 家族信託契約書の作成と分かりやすい説明
専門用語を極力避け、家族全員が内容を理解できるよう丁寧に説明。
納得したうえで契約締結に進みました。
5. 不動産の信託登記まで含めた一括対応
契約書作成にとどまらず、不動産の信託登記までを一括で対応。
「形だけの信託」にならないよう、実行までしっかりサポートしました。
お客様の声
「元気なうちに決めておきたいと思っていましたが、何から考えればいいのか分からず不安でした。
家族信託という仕組みを知っても、難しそうで踏み出せずにいたと思います。
不動産とお金を、それぞれ信頼できる子どもに任せられる形を提案してもらい、『これが私の望んでいた形だ』と感じました。
内容も丁寧に説明してもらえたので、安心して契約することができました。
これで将来の心配が一つ減り、気持ちがとても楽になりました。本当にありがとうございました。」