事例の背景
O.K様は、お母様の今後を考え、「元気なうちに相続の準備をしておいたほうがいいのではないか」と話し合うようになりました。
お母様には娘であるO.K様のほかに息子がいましたが、その息子とは20年以上連絡が取れておらず、生死すら分からない状態が続いていました。
「これまで何の連絡もなかったのに、亡くなった後に相続の話だけで出てこられるのは納得できない」
「すべてを娘に残してあげたい」
という思いが強くある一方で、法律上は息子にも相続権があることを知り、大きな不安を抱えていたといいます。
インターネットで調べる中で、「遺言書がないと、相続人全員で話し合いが必要になる」「行方不明者がいると手続きが進まないこともある」といった情報を目にし、
「きちんとした形で、自分の意思を残しておかなければならない」と考えるようになり、専門家への相談を決められました。
当事務所からのご提案
今回のケースでは、ご本人の意思を確実に実現し、将来の紛争リスクを最小限に抑えることが最重要ポイントでした。
当事務所では、次の5点を軸にサポートを行いました。
1. 家族関係と将来リスクの整理
まず、相続人となる可能性がある人物を整理し、遺言書がない場合に想定されるトラブルを具体的に説明。
行方不明の相続人がいる場合の実務上のリスクを共有しました。
2. 「すべて娘に相続させたい」という意思の明確化
不動産、預貯金、車両など、対象となる財産を一つひとつ確認し、
「すべての財産を娘に相続させる」という意思が明確に伝わる遺言内容を整理しました。
3. 公正証書遺言を選択する理由の説明
自筆証書遺言との違いを説明し、
・形式不備による無効リスクがない
・家庭裁判所の検認が不要
といった点から、公正証書遺言が最適であることを提案しました。
4. 行方不明の相続人への配慮を含めた遺言設計
息子に財産を残さない理由についても、感情的にならない表現で整理。
後々、遺言の有効性を争われにくい内容となるよう配慮しました。
5. 公証人との調整から作成当日までの一括サポート
公証人との事前打ち合わせ、必要書類の準備、作成当日の立ち会いまでを一括で対応。
ご本人が不安を感じることなく、スムーズに遺言作成を終えられるようサポートしました。
お客様の声
「ずっと気になっていたことを、やっと形にできたという気持ちです。
息子のことを考えると複雑な思いはありますが、娘にきちんと残してあげたいという気持ちは変わりませんでした。
専門家の方に話を聞いてもらい、どうすれば自分の意思が確実に伝わるのかを丁寧に説明してもらえたことで、安心して決断できました。
公正証書遺言にして本当に良かったと思っています。
これで将来の心配が減り、穏やかな気持ちで過ごせそうです。ありがとうございました。」