事例の背景
H.I様は、お母様が高齢になられたことをきっかけに、将来の備えについて真剣に考えるようになりました。
日常生活は問題なく送れているものの、「もし認知症になったら」「もし大きな病気になったら」といった不安が、少しずつ現実味を帯びてきたといいます。
特に気がかりだったのは、
・亡くなった後の財産の分け方
・判断能力が低下した場合の財産管理
・延命治療をどうするかといった医療の希望
この三つがそれぞれ別の問題であることは分かっていても、どの制度を使えばよいのか整理できず、インターネットで調べるほど混乱してしまったそうです。
「中途半端な準備ではなく、きちんと法的に整えておきたい」
そう考え、まとめて相談できる専門家を探し、当事務所へご相談いただきました。
当事務所からのご提案
今回のケースでは、“相続・認知症対策・医療の意思表示”を切り分け、それぞれに最適な制度を組み合わせることが重要でした。
当事務所では、次の5点を軸にサポートを行いました。
1. 三つの制度の役割を明確に整理
まず、公正証書遺言・任意後見契約・尊厳死宣言公正証書がそれぞれ何をカバーするのかを丁寧に説明。
「亡くなった後」「判断能力低下後」「医療判断」の三つを分けて考える重要性を共有しました。
2. 公正証書遺言の設計
財産の内容や家族関係を確認し、争いが起きにくい内容で遺言案を作成。
公証人との調整を行い、公正証書として確実な形で残しました。
3. 任意後見契約による財産管理の備え
将来、判断能力が低下した場合に備え、信頼できる方を任意後見人に指定。
発効条件や権限範囲を明確にし、実務に耐えうる契約内容を設計しました。
4. 尊厳死宣言公正証書の作成
延命治療に関するご本人の意思を丁寧に確認し、公正証書として文書化。
家族が判断に迷わないよう、明確な表現で整理しました。
5. 公証人との事前調整と当日のサポート
三つの公正証書作成にあたり、必要書類の準備や公証人との打ち合わせを一括で対応。
ご本人・ご家族が安心して手続きを終えられる体制を整えました。
お客様の声
「相続だけでなく、認知症や医療のことまで考えると、不安ばかりでした。
何をどう準備すればいいのか分からず、手が止まっていました。
三つの制度を整理して説明していただき、『それぞれ役割が違う』と分かったとき、ようやく全体像が見えました。
母も納得したうえで手続きを進められたので、本当に良かったです。
これで将来の不安がかなり減りました。家族としても安心しています。ありがとうございました。」