事例の背景
「長沼に土地があるのは知っている。でも、どこにどれだけあるのかは誰も知らない」。お父様が亡くなった後、S様が直面したのはそんな奇妙な状況でした。実家の庭先にある畑だけでなく、少し離れた場所にある山林や原野など、先代が昔の付き合いで購入したらしい土地がバラバラに残っていたのです。
S様は自分で法務局へ行き、地番を調べて図面を取り寄せようとしましたが、昔の測量図は今の地形と合わず、どれが自分の土地なのか特定できませんでした。役所から届く固定資産税の通知書だけが唯一の手がかりでしたが、そこには「未登記」と思われる土地は載っていません。「もし、知らないうちに自分の土地でトラブルが起きたら……」「不法投棄があったらどうしよう」という不安が、静かに、でも確実にS様の心を蝕んでいきました。自分で解決しようと週末ごとに長沼へ通いましたが、現地の草むらを前に立ち尽くすばかり。このままでは子供の代に「正体不明の重荷」を負わせることになると危機感を抱き、当事務所へ相談に来られました。
当事務所からのご提案
① 名寄帳と公図を照合する「土地の徹底洗い出し」
まずは長沼町役場で名寄帳を取得し、登記簿と公図を一つずつ照合しました。その結果、お父様ですらない「おじい様」の名義のままになっていた土地が数筆発見されました。これらを漏れなくリストアップし、S様が「自分の財産」を100%把握できる状態にしました。
② 複雑な「数次相続」の戸籍収集代行
おじい様名義の土地については、相続人が枝分かれしており、収集すべき戸籍は100通を超えました。S様が平日に仕事を休み、全国の役所へ郵送請求を繰り返すのは現実的ではありません。当職が全てを代行し、最短期間で相続関係説明図を作成。「誰が権利者か」を法的に確定させました。
③ 将来の「管理放棄」を防ぐための遺産分割協議
全ての土地をS様が引き継ぐのではなく、活用できる土地と、管理が難しい土地を峻別しました。他の兄弟とも相談し、将来の売却や自治体への寄付の可能性まで視野に入れた、現実的な遺産分割案を提示。単なる名義書き換えではなく、「負債にならない相続」をゴールに設定しました。
お客様の声
自分の土地がどこにあるのかさえ分からなかった私に、先生は正確な地図とリストを作ってくれました。あんなにバラバラだったパズルのピースが、一つにまとまった感覚です。特に、祖父の名義のままだった土地が見つかったときは、プロに頼んで本当に良かったと震えました。これでようやく、子供たちに胸を張って土地を渡せます。