事例の背景
美唄にある実家が、実は亡くなったおじいちゃんの名義のままだったんです。A様がその事実を知ったのは、お父様が亡くなり、実家を整理しようとした時でした。固定資産税の納付書はお父様宛に来ていたので、てっきり名義も変わっているものだと思い込んでいたのです。
自分で法務局へ行き、登記簿を見て愕然としました。明治・大正生まれの親族の名前が並び、今の自分との繋がりが全く見えません。お父様の兄弟も多く、その子供たち(いとこ)の代まで権利が散らばっていました。自分で一人ひとりに連絡を取ろうとしましたが、名前さえ知らない親戚にいきなり「実家の判子を」と頼むのは、詐欺だと思われるのではないか、あるいは「お金をくれ」と言われるのではないかと恐怖を感じました。週末、荒れていく実家を眺めるたびに、このままでは自分の代で美唄に「お化け屋敷」を残してしまうという強い焦りを感じ、プロに相談しようと考えるようになりました。
当事務所からのご提案
① 「全国15名の相続人」への一斉所在調査と手紙の送付
まずは職権で明治時代まで遡る戸籍を全て集め、15名の相続人の現住所を特定しました。その上で、当事務所から「おじい様の代から続く手続きを、今のうちに整理しませんか」という、丁寧かつ誠実な案内状を送付。身内が直接頼むよりも、司法書士という専門家が間に入ることで、相手方の心理的な警戒心を解く戦略を取りました。
② 「遺産分割協議」のとりまとめと代償金の調整
15名もいれば、当然「少しはお金になるのか」と考える方もいます。そこで、美唄の不動産の適正な査定価格を提示し、実益に基づいた公平な分配案(代償分割)を提示しました。法律のプロとして「なぜこの金額が妥当なのか」を数字で説明したことで、不当な要求を未然に防ぎ、全員の合意を取り付けました。
③ 売却決済を見据えた登記のスピード実行
名義変更が完了しても、すぐに売却できなければ意味がありません。地元の不動産会社と連携し、登記申請と同時に販売活動ができるようスケジュールを調整。A様が「冬の除雪費用をもう一度払う前に」手放せるよう、最短ルートでの手続きを完遂しました。
お客様の声
15人も相続人がいると知った時は、もう実家を爆破してしまいたいほど絶望していました。でも、先生が送ってくれた家系図を見た時、絡まった糸が解けるような安心感があったんです。会ったこともない親戚たち全員から同意をもらえたのは、先生が中立な立場で粘り強く話してくれたおかげです。おかげさまで、美唄の家を負債にすることなく、きれいに片付けることができました。