事例の背景
石狩市にお住まいのN様は、数年前に空き家となったご実家の管理を一人で担ってきました。他の兄弟は本州に住んでおり、石狩の冬の厳しさを知りません。「春になったら考えるよ」と先延ばしにされる間に、屋根には危険なほどの雪が積もり、近隣からは落雪への苦情が届くようになりました。
N様は何度か「早く売却の手続きをしよう」と兄弟に働きかけましたが、「思い出の詰まった家を急いで売る必要はない」「もっと高く売れる時期を待とう」と、のんびりした返信ばかり。しかし、固定資産税や除雪代はすべてN様の持ち出しでした。
「このまま冬を越せば、家が重みで潰れてしまうかもしれない。そうなれば責任を取らされるのは私だけ……」という極限の不安に駆られ、法的な裏付けを持って兄弟を説得するために、当事務所に助けを求められました。
当事務所からのご提案
冬が本格化する前の「時間との戦い」だったため、以下のスピード解決策を実行しました。
① 「空き家特例」を活用した期限付きの提案
相続した空き家を売却した際の税負担が軽くなる「3,000万円特別控除」には期限があることを強調しました。これを逃すと兄弟全員の受取額が数百万円単位で減るという具体的な数字を示すことで、「のんびりしていられない状況」を共有しました。
② 管理費用の精算ルールの明確化
これまでN様が一人で負担してきた除雪費や固定資産税を「立替金」として明確にリストアップ。これらを売却代金から優先的にN様に支払うことを遺産分割協議書に明記することを提案しました。これにより、N様の「不公平感」を解消しました。
③ 相続登記と売却の同時並行ロードマップ
相続登記を済ませてから不動産業者を探すのではなく、当事務所のネットワークを活かして信頼できる地元の不動産業者を仲介。遺産分割協議書の作成と同時に売却活動をスタートさせることで、兄弟が「あとはハンコを押して待つだけ」という状態を整えました。
石狩のような豪雪地帯では、空き家の放置は物理的な損害に直結します。単なる法律論ではなく、地域の「気候」という現実的なリスクを共有することが、合意への近道となりました。
お客様の声
先生が「このままでは損をしますよ」とはっきり兄弟に伝えてくれたのが効きました。私がいくら言っても聞かなかった兄たちが、先生の作った計算書を見た途端に動いてくれたんです。
おかげさまで、大雪が降る前に売却の契約までこぎつけることができました。あのまま一人で除雪に通い続けていたら、きっと心身ともに壊れていたと思います。石狩の家の管理で悩んでいる方は、手遅れになる前に相談することをおすすめします。