事例の背景
江別市にお住まいのA様は、15年前に札幌からお父様を呼び寄せ、野幌に二世帯住宅を建てました。当時は「みんなで住めればいい」と深く考えず、土地はお父様、建物はA様とお父様の共有名義にしていました。
しかしお父様が亡くなり、相続が発生した途端、他県に住む妹様から「土地の持ち分についても、正当な権利を主張したい」と連絡が。A様としては、自分が住宅ローンを払い続けてきた自負もありましたが、法的には土地はお父様の遺産です。
自分で話し合おうとすると、どうしても「俺が親の面倒を見てきたんだぞ」という言葉が出てしまい、妹様も「それはそれ、これはこれ」と態度を硬化させてしまいました。江別の家を今後どう守っていくべきか、一歩間違えれば兄妹仲が完全に決裂する瀬戸際で、プロの仲介を求めて来られました。
当事務所からのご提案
住んでいるA様と、権利を主張する妹様の「納得感」を最大化するため、以下の提案を行いました。
① 土地と建物の「セット評価」による現状分析
土地だけ、建物だけで分けると価値が下がります。江別の現在の不動産市況をベースに「この不動産を第三者に売ったらいくらになるか」という現実的な数字を提示。その上で、妹様の法定相続分を現金で支払う(代償分割)ためのシミュレーションを行いました。
② 「寄与分」を穏やかに反映させる手法
A様が負担してきたお父様の生活費や建物のメンテナンス費用を、法律上の「寄与分」として声高に主張するのではなく、「これまでA様が負担してきたからこそ、この家の価値が維持された」という感謝の文脈でお伝えしました。これにより、妹様の感情を逆なでせずに、支払額の調整を図りました。
③ 将来を見据えた名義の一本化
共有名義を残すと、次世代の相続でさらに複雑化します。今回は妹様に現金を渡すことで納得いただき、土地・建物すべての名義をA様に集約。将来A様がリフォームや売却を考える際に、誰の許可もいらない「自由な名義」に整理しました。
お客様の声
妹との電話で何度も言い合いになり、一時は「もう裁判しかないのか」と絶望していました。先生が間に入って、一つ一つの経費や権利を丁寧に紐解いてくれたおかげで、ようやくお互いが冷静になれました。
江別のこの家を、負の遺産にせず、私の代できちんと整理できて本当にホっとしています。書類を作るだけでなく、家族の関係性まで修復していただいた気分です。