事例の背景
北広島市西の里で暮らすY様は、法務局で実家の土地の登記簿を見て言葉を失いました。名義人は、会ったこともない「ひいおじいさん」の名前。さらに、その相続人を辿っていくと、全国各地に50人以上もの親族が散らばっていることが分かったのです。
近々、相続登記が義務化されると聞き、Y様は自力で戸籍を集め始めましたが、3件目の本籍地で「これ以上は無理だ」と匙を投げました。古い手書きの戸籍は読み解けず、聞いたこともない親戚にいきなり「ハンコをください」と手紙を送る勇気もありません。
もしこのまま放置すれば、いずれ子どもたちが土地を売ることも、家を建て替えることもできなくなる。「自分の代でこの呪縛を解かなければならない」という強い使命感、そしてそれ以上に「もう自分一人ではどうしようもない」という孤独な焦りから、当事務所に相談に来られました。
当事務所からのご提案
何世代にもわたる複雑な家系図を、プロの調査力で完全に紐解きました。
① 職権を用いた徹底的な「相続人調査」
明治・大正期まで遡る戸籍収集を、司法書士の職権を活用して一手に引き受けました。全国に散らばった相続人全員の所在を突き止め、現在の関係性を一枚の大きな図にまとめることで、解決への最短ルートを可視化しました。
次に、面識のない親族たちに対し、反発を招かないような丁寧なアプローチを行いました。
② 全相続人への「誠実な意向確認」と調整
50人以上の相続人に対し、当事務所から一通ずつ丁寧な通知を送付。現状の土地に資産価値がほとんどないこと、放置すると次世代に迷惑がかかることを丁寧に説明し、「Y様への名義集約」に協力してもらえるよう、粘り強く交渉を重ねました。
最後に、集まった同意を確実な法的書類にまとめ、一気に登記を完了させました。
③ 膨大な署名捺印をまとめる「遺産分割協議の集約」
一人ひとりから確実に遺産分割協議書への署名捺印を回収。書類に不備が出ないよう細心の注意を払い、最終的にすべての権利をY様に一本化する登記を実現しました。これにより、数十年放置されていた土地の「完全な所有権」を確立しました。
お客様の声
あの膨大な家系図を見た時は卒倒しそうでしたが、先生が「一つずつ解いていきましょう」と力強く言ってくださり、本当に救われました。見ず知らずの親戚の方々からも、先生の丁寧な説明のおかげで、スムーズに協力いただけたのが奇跡のようです。長年の重荷が取れて、これでようやく枕を高くして眠れます。