事例の背景
千歳市泉沢周辺に亡き父名義の土地を持っていたF様。お父様が亡くなった当時は、誰もその土地に関心を示さず、遺産分割も後回しにされていました。ところが、大規模工場進出のニュースが流れると、他県に住む兄弟たちが「あの土地は今いくらなんだ」「勝手に売るなよ」と、手のひらを返したように連絡をしてくるようになったのです。
F様は、固定資産税を払い続けてきた自負がありましたが、親族からは「情報を隠して独り占めしようとしている」と疑われてしまいました。地元の不動産市況に詳しくないF様は、今の価格が適正なのかも分からず、親族との電話が鳴るたびに強いストレスを抱えることに。
「このままでは土地のせいで一族がバラバラになる」という強い危機感から、地域の開発動向と法的手続きの両方に詳しいプロを頼ることにしました。
当事務所からのご提案
まずは、不透明な「期待値」だけで揉めるのを防ぐため、冷静な現状分析を行いました。
① 開発エリアを考慮した「現実的な時価」の算定
ラピダス特需による地価上昇は事実ですが、すべての土地が対象ではありません。当事務所のネットワークを使い、該当する土地の開発規制を調査。過度な期待を抑え、兄弟全員が納得できる「現在の客観的な価値」を提示しました。
次に、今すぐ売るわけではない土地に対して、不公平感をなくす仕組みを作りました。
② 将来の売却益を約束する「精算型」分割案
土地の名義は、管理を担うF様お一人に集約。その代わり、将来その土地を売却した際には、売却代金からF様が立て替えた税金や経費を差し引いた残りを、兄弟で等分するという特約付きの遺産分割協議書を作成しました。
最後に、合意内容が後から覆されないよう、法的な「守り」を固めました。
③ 「合意の確実性」を高める公証役場との連携
作成した遺産分割協議書を、将来の紛争予防のために公正証書化することを提案。法的な強制力と信頼性を持たせることで、疑心暗鬼になっていた親族たちの安心を勝ち取り、スムーズな実印の押印へと繋げました。
お客様の声
地元のニュースが出るたびにビクビクしていましたが、先生が「今の価値」と「将来のルール」を明確にしてくれたおかげで、ようやく親族一同が落ち着きました。私一人では「信じてくれ」としか言えませんでしたが、専門家の先生が作った書類の説得力はすごかったです。千歳の土地で悩んでいる方は、早めに相談してルールを決めておくべきだと痛感しました。