事例の背景
月形町に別荘と山林を持っていた札幌在住のお父様。亡くなった後、その管理は長男のH様に託されましたが、H様も仕事が忙しく、なかなか月形まで足を運べません。他の兄弟は東京や大阪に住んでおり、「そんな遠い場所の山林、自分たちには関係ない。管理費がかかるならいらない」と相続放棄を口にするほど冷ややかな反応でした。
しかし、山林を放置すれば、冬の重い雪による倒木が近くの道路や電線を塞いでしまう恐れがあります。その際、名義がバラバラだと責任の所在が曖昧になり、全相続人に賠償責任が及ぶ可能性があることをH様は危惧していました。
「兄弟に迷惑はかけたくない。でも、一人で全部の手続きを回るのは無理だ」。H様は、遠方の兄弟への説明と、管理責任を一人に集約するための法的な書類作成を任せられる専門家を探し始めました。
当事務所からのご提案
まずは、遠方の兄弟たちが抱く「管理への恐怖」を法的に解消する提案をしました。
① 「山林管理責任」の集約と免責条項の策定
名義をH様お一人に集約する代わりに、他の兄弟が将来発生する可能性のある管理費用や賠償責任から一切解放されることを遺産分割協議書に明記。この「将来のリスクからの解放」をメリットとして提示し、兄弟の合意を取り付けました。
次に、現地を確認せずとも納得できる「現状報告」を行いました。
② 現地写真と管理コストの「見える化」
別荘や山林の現在の状態を写真付きの報告書として作成し、遠方の兄弟へ送付。資産価値が低いこと、放置するリスクが高いことを客観的に伝えることで、スムーズな遺産分割への理解を促しました。
最後に、手続きの負担を最小限に抑える仕組みを作りました。
③ 郵送による「一括署名捺印」のディレクション
全国に散らばる兄弟に対し、返信用の封筒や丁寧な案内文を同封し、一歩も家を出ることなく手続きが完了する体制を整えました。当事務所が窓口となることで、兄弟間の「お金や責任」にまつわる心理的な壁を取り除きました。
お客様の声
兄弟がバラバラの場所に住んでいたので、話し合いだけで何年もかかると思っていました。先生が間に入ってくれたおかげで、わずか数ヶ月で名義変更まで完了し、本当に驚いています。「リスクを一人で背負う代わりに名義をまとめる」という先生の提案が、兄弟全員の不安を解消してくれました。これで月形の別荘にも、また家族で集まれそうです。